お酒が好きですか?
と問われたら、宙を少し見上げて「はい、好き。です」と確認するように言うだろう私。
それはなぜかといえば、お酒がよく分かっていないからである。
ビールもワインも日本酒も好きだ。
30代からは糖質を気にして、梅酒やカルアミルクだとかそういうのは一切飲まなくなったけれど、痩せ体質で糖尿病でもなかったらきっと甘いお酒だって今も間に挟んでいたに違いない。
まあだから、お酒のどんな味が好きなのか聞かれたらよく分からなくて。
とはいえ、酔っ払って高揚するという体質ではないので、結局は味が気に入って飲んでるに違いないのだが。
『 不味くなきゃなんでもいいのだ 』
不味くなきゃ、とは表現したものの、水より美味しいと思えなければ、水を飲んでりゃいいわけで、きっと毎日飲むにはそれなりに美味しいのだろう。
でもたとえばよく行くオーケーストアの、安価なデリブティックワインも日々美味しくいただいている。
お酒を買うならオーケーストアなので(それを前提で価格を踏まえてほしいのだが)、1本500ー1000円のワインだとどれもそんなにクオリティが変わらないのだなと思うのである。
それで、特に何も考えず【国産を応援しよう】という気持ちで、ワインに限らず焼酎やウィスキーも1000円前後の安価な国産を選んで飲んでいる。
(それに今は円安で、ただでさえ輸入品は以前よりだいぶ高くなっているから。それも理由)
何を選んだって、炭酸で割ってしまえば非常に爽やかで美味しいのだ。
ある日、懸賞好きの夫が、オーケーのキャンペーンを教えてくれた。
ペルノ・リカール社のスピリッツ・ウイスキーを飲んでオーケーのギフト券を当てよう
というもの。
(先に書いておくが一切PRではない)
ちなみに夫はビール派(もしくはレモンサワー派)で一切ウィスキーは飲まない。ウィスキーの銘柄も知らない
リンク先に飛んで、シーバスリーガルの画像を見た瞬間『日頃飲んでるウィスキーと違って高いやつ…』と即座に頭をよぎったのは言うまでもない。
とはいえ、これは新しい出会いのチャンスである。
普段だったら、1本1000円前後で満足しているのだから、試すこともないが。
せっかく夫が教えてくれたんだしね、と背中を押されて買ってみた。
ちなみに我が家の最寄りのオーケーストアには、対象商品がジェムソンとシーバスリーガルの二品しかなかった。
とりあえず、シーバスリーガルより安いジェムソンを購入。それでも普段飲んでるウィスキーと単価が倍はする。
夜。
まだ空け切ってないウィスキーのボトルがあるというのにワクワクしながらジェムソンの蓋を開ける。
早速、グラスに注ぐと、トクトク…となんともいい音。
ここからもう始まっているのか。(価格差が?)
香りを嗅ぐと… めちゃくちゃ良い甘い匂い!最高!これはもう絶対に美味しいやつ!!
そうして、いつもと同じように炭酸水を注いて飲むのである。1:2.5くらいで。
すると
『ん…?まずい!いつもの安いやつの方が美味しいな?…』
『価格が倍もするのに美味しくないって…私がバカ舌なのか?』
と自問自答が頭の中をぐるぐる駆けずり回る。
気分が一気に落とされた。なんなんだこれは。
一杯だけ開けたジェムソンを眺めながら
『高いだけの、無駄な買い物をしてしまったな…』
と飲みながらその日は後悔に終わった。
翌日である。
いつものボトルか、一杯だけ飲んだジェムソンか。
どちらを飲むか、非常に悩んだ。
ジェムソンを注いだ時の、音と香りが頭をよぎる。あれはよかった。
でも炭酸で割ったらゲロまずかったんだ。
それだったらいつものボトルの方が美味しい…
…でも。ここでジェムソンを切るのは早計ではないか?
ボトルと睨めっこする。
意を決して、ジェムソンを手に取り、注ぐ…
やっぱりとても良い匂い。
ああ、このまま飲んでしまおう。そしたらどうだ、、
『 うっ… まぁー!!!!』
深い深いウィスキーの味。
今までのが浅いとは言わないが、とってもクリアだったかも。それがすっきりさっぱりで美味しかったんだ。
それに対して、これはとっても複雑で、濃厚で、うまっ!
『炭酸で割ったのがいけなかったんだ…』
と猛省した。
とはいえ、私は2児の母。
濃ゆいウィスキーをちびちびゆっくり味わう時間など、余韻など、空間など、ないのである。
日常を流すように、グビリと飲みたいのだ。
そうして私はジェムソンとの折り合いをつけた。
1:1の割合なら美味しいまま飲める。
これで行こうじゃないか。(全くもって、濃い。が、それが良い)
そうしてまんまと私は次の日、シーバスリーガルも買ってしまった。だってほら、キャンペーンだし。
もうだめだ。ハイボールは濃くなるし、酒は高くなる。
さらには、この美味しい酒に合わせて大きい氷も欲しい。(今までは製氷機の小さい氷で違和感なかったのに…)
高いウィスキーはチョコレートだった。
私は薄いココアでずっと喜んでいたんだ。
それを知ってしまった今。今後この2本が無くなった時。
私はなんのウィスキーを選ぶのだろう。
ひとまず。
懸賞よ、当たれ!!(それでまた買う)