七夕ってどんな行事なの?
江戸時代に定着した五節句のうちのひとつで「七夕の節句」(たなばた・しちせき)といいました。
「星祭り」とも呼ばれます。
願い事を書いた短冊などのかざりを笹竹につるし、星に捧げて願いが叶うように祈る行事です。
昔の中国では、引き裂かれた二つの星、織女星(琴座のベガ)と牽牛星(わし座のアルタイル)が一年に一度天の川を渡って会うことができるという伝説がありました。この日、機織りが上手な織姫のように、裁縫や文字が上達するようにと、星にお願いする習わしがあったのです。
そして日本には、水辺に作った棚の上で、衣を織りながら神様を迎える「棚機女」(たなばたつめ)という行事がありました。七夕の「たなばた」という読みは、ここから来ているといわれています。
このように日本の七夕の行事は、中国の伝説や習わしが日本に伝わって日本古来の行事と結びつき、今日に至っています。
七夕飾りの意味
七夕飾りを笹竹に飾るようになったのは、江戸時代からです。竹はまっすぐに伸びてしなやかで強い植物ですから、昔の人は竹に神聖さと生命力を感じていたようです。また、機織りが得意な織姫にあやかって、裁縫などの上達を祈っていましたが、次第に、飾りにいろいろな願いを込めるようになりました。
短冊 | 願い事を書く紙です。もとは「五色の短冊」とよばれ、書道の上達を願って5色の短冊が飾られていました。 |
くずかご | 「物を粗末にしないように」という意味が込められ、七夕飾りを作った時の余った紙を入れます。 |
吹き流し | 細長い紙飾りは、織姫が使った糸を表し、また、長生きを願うものともいわれます。 |
折鶴 | 「鶴は1000年生きる」といわれます。折り紙で鶴を折り、長生きを願います。 |
網飾り | 豊漁を祈って、魚を捕る網を象って作られた飾りです。 |
神衣(かみこ) | 紙で作った人形、もしくは着物を飾ったものです。裁縫が上達し、着るものに困らないように願います。人形に災いや穢れの身代わりになってもらう意味もあります。 |
七夕の食べものって?
七夕では、細くて長いものを食べます。
特に天の川や織姫が機で布を織るのに使った糸を表すといわれる、そうめんが食べられます。また、夏の収穫に感謝し、きゅうりやかぼちゃなど、季節の野菜や果物などを供えてから食べる習慣もありました。